NPO DANCE BOX

• 〈dBアーカイブ・プロジェクトvol.2〉

• 黒沢美香＆大阪/神戸ダンサーズ「ジャズズ・ダンス」　アーカイブ・プログレス上演に向けた出演者オーディション

dBアーカイブ・プロジェクトvol.2の今回は、DANCE BOX特別企画として、大阪、神戸、横浜にて上演した黒沢美香の代表作の一つである「ジャズズ・ダンス」（2007年・2015年）に取り組みます。

《６拍子のリズムと、尻振りだけを徹底して繰り返す。単純な動きのこだわりがやがて大きな起伏に移行する》黒沢美香の「ジャズズ・ダンス」。ダンサー達は“尻振り”“振付A”“振付B”を武器にもち、ある一定のルールを基に、即興的な駆け引きを行いながら、その場限りのダンスを立ち上げる構造を持っています。

ここで、今回の試みを“アーカイブ・プログレス”と名付け、「ジャズズ・ダンス」の経験者が、〈現場（リハーサルや上演）〉を通して、振付を伝達・継承していくことに取り組みます。この過程によって、明文化しにくい「振付」がいかにアーカイブされていくのか、その可能性を探ります。

そこで、黒沢美香「ジャズズ・ダンス」アーカイブ・プログレス上演への出演者を募集します。ダンス作品や振付をアーカイブすることを、現場を通して共に試行錯誤してみませんか？　なお出演者の数に限りがあるため、ワークショップ参加者の中から選考させていただきます。

お申し込みは12月9日（日）まで！

• 【黒沢美香による「ジャズズ・ダンス」についてのテキスト】
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• このタイトルはジャズダンスのjazzではない。
• jazz音楽の仕組みを尊敬してのタイトルである。
• ダンスでjazzを泳ぐ。
• ｚの数は上演の度に増えていく。
• （1992年初演）

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【出演者のオーディションWS】

• 日時：12月11日（火）・12日（水）14:00〜17:00 　 ※両日参加必須
• 会場：ArtTheater dB神戸（神戸市長田区久保町6-1-1 アスタくにづか４番館4階）
• 料金：無料
• WSナビゲーター：文、きたまり、北村成美、中間アヤカ、福岡まな実、平岡久美、横堀ふみ
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【出演者のオーディションWSの参加条件】

• ・12月11日・12日の2日間の参加であること
• ・アーカイブ・プログレス上演に向けての稽古日程および公演日程の全てに全て参加可能なこと。
• ・オーディションWS、稽古や公演における自宅と会場の往復にかかる交通費は各自の負担です。
• ・出演費は派生しません。
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【アーカイブ・プログレス上演の概要】

• 　[ 稽古 ]
• 　日程：2019年1月9日（水）〜11日（金）17:00〜21:00（4h）
• 　　　　　　　 1月14日（月）〜17日（木）16:00〜21:00（5h）
• 　会場：ArtTheater dB神戸及び近隣の公民館
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• 　[ 公演 ]
• 　日程：2019年1月18日（金）・19日（土）　アーカイブ・プログレス上演
• 　　　　2019年1月20日（日）　　　　　　　フィードバック・トークセッション
• 　会場：ArtTheater dB神戸

ARTIST PROFILE

• 黒沢美香

  1957年横浜生まれ。５歳から舞踊家の両親（黒沢輝夫、下田栄子）のもとでモダンダンスを習う。82〜85年NYに滞在。当時のNYダウンタウン・ダンスシーンをリードする振付家の作品を踊り、国内外の公演に参加する一方、ジャドソン・グループの出来事に出会い、その痕跡を追いかける。帰国後は、黒沢美香＆ダンサーズと名乗り、異なるジャンルのアーティスト等と共同作業を行い、ダンスを捉え直す試みの作品創作・上演を継続（87〜94年「船を眺める・・・」47回、90〜02年「偶然の果実」44回など）。ソロダンス「薔薇の人」シリーズ（99〜15年）、黒沢美香＆ダンサーズ、踊る大学教授陣ユニット：ミカヅキ会議を柱に活動する傍ら、社会・地域連携プログラムに参加、風間るり子、小石川道子の別名でも踊る。舞踊コンクールで1位を5度受賞の他、新人賞、優秀賞、舞踊批評家協会賞、日本ダンスフォーラム賞、ニムラ舞踊賞などを受賞。日本のコンテンポラリーダンス界のゴッドマザーとも称される。2016年12月1日没（享年59歳）　　

  http://mikakurosawa.official.jp

• 2014年「jazzzzzzzzzzz-dance」公演によせて（抜粋）
  • このタイトルをなんと読むのかわからない。わたしたちは「ジャズズ」と呼んでいます。Z数が多いのは上演の機会がある度に一つずつ新たにzを増やし、そうして20年あまりのうちにこのように長くなった幸いな「ジャズズ」です。幸いとは、決して引く手あまたではないコンテンポラリーダンス土俵だからです。この作品をこんなにくり返し再演できることは稀なことで「ジャズズ」の幸運を感心し、その都度鍛えさせてもらってきました。
  • 「ジャズズ」は少ない振り種の反復がただただ反復され増幅し、ぷんぷんに膨らむまで待つというものです。少ない振りの主は尻を振ることで、それ以外はAという短い振りとBという短い振りの３つしかない武器（振り）をダンサーは持ち、なのに果敢に遥か旅するのです。1992年から始めた「ジャズズ」で、A振りもB振りも20年以上前のものです。当時は粋で乾いてカッコいい希望はカッコ良くしたかったんだ、というつもりでいましたが、今見ると振りはたいしてカッコ良くはないのです。それでも時代が見えて、哀愁がおもしろいので振りを変えずそのままにしています。どんな振りであってもそれを踏み変身するダンサーの心意気がカッコイイのでしょう。
  • 再演でも同じ「ジャズズ」にならないよう毎回道筋を変えて出発してきたわけですが、ふり返ると、ドカンと大きく変えてしまったのが10年前で、今ここにきてまたドカンと大きく変わり知らない道に入る機会と信じ、恐ろしい出発に今は山高を見上げるばかりです。それでもどの時代も踊る人の姿が私のぐずぐずを払ってくれて一つ越えまた一つ越えを遂げてこられました。ありがとうありがとう。

  2014年9月　黒沢美香＆ダンサーズの音頭取り　黒沢美香