NPO DANCE BOX

　ダンスボックスの滞在制作プログラム「DANCE BOX Resident Program 2016」は6年目を迎えます。これまで、インド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ベトナム、マレーシア、アメリカ、ポルトガルから振付家や演出家、ダンサー、キュレーター等を招聘してきました。招聘作家は新長田に滞在し、国内のアーティストと協働し、地域住民と交流を重ねながら、新長田発の作品を制作してきました。 　今回は、韓国より、Kim Jae Dukとカンパニーメンバーであるダンサー、照明家、プロデューサーを招聘し、代表作「ダークネス・プンバ」の新長田バージョンを制作します。「ダークネス・プンバ」は、韓国の伝統的な「プンバ（乞食歌）」を再解釈し、ダイナミックなムーブメントとが掛け合った作品です。今回は、新長田在住の音楽家パクウォンとの協働により、韓国の文化、在日コリアンの文化、日本の文化が混ざりあった新たな展開を試みます。劇場空間がダンスと音楽で溢れます。皆さまのご来場をお待ちしております。

ARTIST PROFILE

• Kim Jae Duk

  1984年生まれ。韓国芸術総合学校 舞踊院 実技科 芸術史と專門史を卒業し、成均館大学 博士課程を修了した。多数の受賞歴がある。また、音楽面でも才能があり、2009年にはキム・キドク監督の映画「ピモン OST ‘Don’t wanna fall in love’」のボーカルとして参加。日本、インドネシア、マレーシア、シンガポールのアジア諸国だけでなく、オランダ、ベルギーなどのヨーロッパ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビアの中南米に至るまで、活動の領域を広げている。2013年には舞踊団「モダンテーブル」を設立し、現在までに芸術監督として活動している。ジャンル間の境界を行き来する多層性と、曲線的でスピーディー、パワフルなムーブメントが彼の持ち味である。また韓国の伝統的な素材を用いるが、既存の方法にとどまらない新たな構造を生みだす。音楽も自身で作曲し、作品の方向性はより直感的でディオニソス的でもある。